トラウマとは、簡単に言うと「忘れられないくらい辛い体験」や「心の中で処理できていない出来事」のことです。
トラウマは、ただの「過去の嫌な出来事」ではなく、その体験による深い悲しみや怖さが、今でも心や体に残ってしまっている状態を指します。
たとえば、普段の生活で嫌なことがあっても、少し時間が経つと気持ちが落ち着いたり、忘れたりできますよね。
でも、トラウマになるような出来事は、怖さやショックが大きすぎて、心がそれを上手く処理できません。その結果、気持ちが整理されないまま、心の中に「傷」として残ってしまうのです。
その「心の傷」が原因で、大人になっても「自分はダメな人間だ」と思い込んだり、人を信じられなかったりすることがあります。
たとえば、小さい頃に「お前はダメだ」や「いなくなればよかったのに」などと言われた経験があると、それが心の中に深く残って、「どうせ自分は何をやってもダメだ」と感じてしまうようになることがあります。
トラウマを癒すためには、自分の心にどんな傷があるのかを知ることが大切です。
でも、自分だけでそれに気づくのは難しい場合が多いですし、辛い記憶なので思い出すのが怖くて避けたくなることもあります。そんなときに役立つのがカウンセリングです。
カウンセリングでは、安心して話せる場所で、カウンセラーが一緒にその傷の原因を見つけていきます。
そして少しずつその傷を癒していくことで心が軽くなり、自分らしい人生を取り戻すことができるのです。